子どもがワキガになるか、ならないかを決めているものは何なのか、ワキガになる子と、ならない子がいるのは、なぜなのか。
ワキガ体質の人は、両親や兄弟、親戚にもワキガの人が存在することが多いです。ワキガは、病気などではなく「遺伝」で起こる体質的なものです。これは避けられません。
アポクリン腺の量は遺伝で決まっている
人間がもつ汗腺のひとつ「アポクリン腺」の量は、遺伝により生まれつき決まっています。親が「わきが」の場合、その子どもも生まれたときからアポクリン汗腺の数が多い可能性が高いとされています。
そのアポクリン腺から分泌される汗には、脂質やタンパク質が含まれていて、それを細菌が分解するときに発生するニオイがワキガ。単純にアポクリン汗腺が多いことで、ニオイもキツくなる可能性は大きくなると。
アポクリン腺は、第二次性徴(大人の身体に成長する時期・9〜13歳ごろ)のころに成長が活発になります。ワキガが発生してしまうのは、思春期以降といえます。
ワキガが遺伝してしまうという事実は、避けることができないものです。
ワキガは「優性遺伝」してしまう
ワキガは、「優性遺伝」で起こることが多い体質的なもの。
両親がともにワキガの場合、80%もの確率、片方の親がワキガの場合でも、50%以上の確率で遺伝するなんていわれています。この高確率こそが、「優性遺伝」によるものです。
ここで、ワキガ体質遺伝子「A」、ワキガ体質じゃない遺伝子「a」があるとします。
その時の組み合わせは、「AA」と「Aa」「aa」の3種類があります。
両親の両方が「aa」の場合、子どもがワキガになることはありません。
両親のどちらかが「Aa」の場合、子どもに受け継がれるのは、「Aa」か「aa」の組み合わせ。つまり、1対1(50%)の確率で、ワキガ体質が遺伝してしまうということになります。
遺伝が原因で、子どもがワキガになってしまうという事実は変えられません。では親として、悩んでいる、またはこれから悩むことになるかもしれない子どもに対して、最前をつくしたいと思うのは当然のこと。
ここまで見てきたように、子どもにワキガの症状が出てしまった場合、両親のどちらかがワキガで悩んだ経験を持っている可能性が高いので、経験をしっかり生かして対策してあげましょう。
